foujitatsuの日記

QGISを操作する画面と作成した地図の画像を載せるブログ

主題ポイントデータと背景図で主題図作成を試してみる (3)経度・緯度のあるCSVファイルをレイヤに追加する(CRSの設定)

このページの新出キーワードは特にない。座標参照系の設定・変更について実践例を記載する予定。(ジオコーディングと座標系に絞った説明だけのページ作成を検討中。知識として押さえておかないと、この先が厳しい。「空間参照システム」「座標参照系(CRS)」「空間参照系(SRS)」すべて同じ意味。)

 

座標参照系(Coordinate Reference System:CRS)

 

 

主題ポイントデータと背景図で主題図作成を試してみる

(3)経度・緯度のあるCSVファイルをレイヤに追加する(CRSの設定)

 

デリミティッドテキストファイル(レイヤ)という用語が長すぎるため、CSVファイルで代用していきたい。

(1)から(2)までは、QGISの次のメニューしか使用していない。

【レイヤ(L)】―レイヤの追加 ►WMS/WMTSレイヤの追加
【レイヤ(L)】―レイヤの追加 ►デリミティッドテキストレイヤの追加

レイヤパネルやレイヤ順序パネルを×で閉じてしまった場合には、【ビュー(V)】メニューのパネルにて選んで表示することができる。知らないでパネルを閉じてしまうと途方に暮れる。

【ビュー(V)】―パネル    ►レイヤパネル
【ビュー(V)】―パネル    ►レイヤ順序パネル

 

 1)CSVファイルをレイヤに追加する

 【レイヤ(L)】―レイヤの追加 ►デリミティッドテキストレイヤの追加

 (2)では省略してしまった空間参照システム選択という設定と向き合って、(2)にてCSVファイルを取り込んでも、TMWSのタイルマップレイヤに重ね合わせできなかった問題を解決する。

空間参照システムとはCRSのこと、座標参照系のこと、空間参照系(SRS)も同じ

CSVファイルからレイヤを作成ー空間参照システム選択(QGIS 2.18.18)

 2)空間参照システム選択は、とりあえず、JGD2000|EPSG:4612を選ぶ

(その前にいろいろな操作を試して覚えたい)

 タイルマップレイヤを追加したとき自動的に設定されていたEPSGコードは(2)の最後に述べたとおり、EPSG:3857であった。QGISの画面の一番右下に表示されている。

 空間参照システム選択の画面が突然に表示されて、意味がわからずキャンセルを押してもCSVファイルはレイヤとして追加される。同じ名称のレイヤが複数になって紛らわしいので、削除してしまえばいい。

 

 3)レイヤパネルでのレイヤの削除

 レイヤパネルで右クリックして「削除(R)」にて簡単に削除できる。 

レイヤパネルの右クリックメニュー(コンテキストメニュー)でレイヤを削除

レイヤパネルにて右クリック「削除(R)」でレイヤを削除できる(QGIS 2.18.18)

 レイヤを削除してしまう前に、空間参照システム(座標参照系(CRS)と同じ、空間参照系(SRS)も同じ)の選択に失敗した、2つのCSVファイルを追加したレイヤはどうなっているのか確認したい。QGISの画面でマウスのスクロールボタン(ホイール)で簡単に拡大、縮小ができる。この機能で2つのレイヤを探してみたい。

 

 4)CSVファイルを正しい座標系で追加しなかった場合どうなっているか

 座標系の選択が正しくないと、追加したレイヤはどうなるか。これは、レイヤ追加の失敗と捉えてしまうのが理解の近道だ。たとえば、追加に失敗したレイヤは次のようになっている。マウスのスクロールで、かなり縮小すれば、2つのレイヤを画面で確認できた場合だ。

マウスのホイールで極限までレイヤを縮小して表示した

座標系の選択が正しくなかった2つのレイヤを画面に表示した場合

 5)正しい座標系で追加しなかったレイヤのCRSを設定する

 追加するときに正しい座標系を選べなかったレイヤも、後からCRS(座標参照系、すなわち、空間参照システム)を設定することができる。

空間参照システムの選択を行わなかったレイヤで、後からレイヤCRSの設定を行う

レイヤパネルの白地図で右クリックして「レイヤCRSの設定」を選択する

 6)レイヤパネルにてレイヤを右クリック「レイヤCRSの設定」を選んだ場合の「空間参照システム選択」

CSVファイルをレイヤ追加した場合に表示される画面とメッセージの内容が異なる

レイヤパネルで右クリックして「レイヤCRSの設定」を選んだ場合の空間参照システム選択

 CSVファイルをレイヤ追加した際に表示された画面と、表示されるメッセージが異なり、このメッセージが理解を助けてくれる。メッセージの内容は「このレイヤの空間参照システムを定義してください:このレイヤには投影法が指定されていません。デフォルトでは、プロジェクトの投影法が適用されますが、下記から選択することもできます。」

 「投影法」という用語が出てきた。本当はちがうのだが、座標参照系(CRS)と同じものと考えてしまってよいことにしよう。本当は、測地系と投影座標系が決まると、ひとつの座標参照系が定まって、EPSGコードが決まる。

 前述のメッセージを補足すると、「このレイヤの座標参照系(CRS)を設定してください。レイヤで指定しない場合には、プロジェクトの座標参照系が適用されます。正しい座標参照系を選択しない場合には、レイヤを重ね合わせることができない場合があります。」これぐらいメッセージに書かれていれば、座標参照系を選ぶことの重要さが伝わるだろうか。

 

 7)CSVファイルを追加したレイヤとタイルマップのCRSを、EPSG:4612に揃えてみる(EPSG:4612へ揃えることはできなかった。)

 

 座標参照系も、空間参照システムも、タイプするのがつらいので「CRS」と省略する。2)の手順で示したとおり、JGD2000|EPSG:4612 へCRSを変更したい。

 

  CSVファイルを追加したレイヤのCRSをEPSG:4612へ変更した。その結果、タイルマップと重ねることができたので、レイヤ順序パネルにてCSVファイルのポイントデータのレイヤが背景図の上に重ねられるように設定した。

プロジェクトのEPSGは3857、ポイントデータのEPSGは4612で統一されていない

CSVファイルのレイヤのCRSをEPSG:4612へ変更、背景図はEPSG:3857(QGIS 2.18.18)

 ここで、タイルマップのCRSも、EPSG:4612へ変更して、レイヤのCRSを揃えようと試みたが、これは正しく表示することができなかった。まだまだQGISの座標参照系の設定には、わからないことがたくさんある。

 

 QGISが(応答なし)になって時間が経っても動作しなければ、思い切って×で強制的に閉じてしまうことも一案だ。現在使用しているQGIS 2.18.18 は、現在の 3.X というバージョンになる以前の安定バージョンだ。QGISの(応答なし)は、操作者のGIS操作マナーの問題と考えて、ソフトウェアの再起動を選ぶこともできる。